JACKS ジャックス からっぽの世界 ジャックスのすべて 早川義夫 トップ 水橋春夫 木田高介 角田ひろ 遠藤ミチロウ ベスト 帯付きオリジナル盤

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ジャックス  からっぽの世界 / ジャックスのすべて オリジナル盤




アーティスト:ジャックス
タイトル:からっぽの世界  ジャックスのすべて
レーベル:東芝音楽工業株式会社
品番:ETP-72140


状態 盤:美品
         ジャケット:経年による若干のキズ・汚れがあります(写真参照)。
          (ジャケット裏の右上に少しシワがあります。)
     
     帯付き   見開きジャケ  光沢シルバー・ジャケット



国産アングラ・アシッド・フォーク最高峰 [ からっぽの世界 ] はじめ、 [ ラブ・ジェネレーション ] 、オリジン・ジャパニーズ・パンク名曲 [ いい娘だね ] など!「 早川義夫 」 氏率いたグレイト・アングラ・バンド 「 ジャックス 」 の未発表作品含むベストアルバム。


日本アンダーグラウンド・ポップのパイオニア 「ジャックス」の未発表作品含むベストアルバム! "からっぽの世界"、"ラブ・ジェネレーション"、 "マリアンヌ"、"時計をとめて"、そして 元祖ジャパニーズ・パンク名曲"いい娘だね"など 収録!!(光沢シルバージャケット)


ジャックスのリーダー早川義夫は、時代や流行に媚びることなく、自らの心の声に耳を傾け、人間の懊悩や煩悶を歌で表現した天才だ。天才によって生み出された奇妙なこの作品は、演奏技術が高いとか歌がうまいとか、そういうレベルにはなく、聞く者すべてを圧倒し戦慄させる「異形」としか言いようのない名盤である。

新しい音楽を発信し続けた、当時の深夜
ラジオのインパクト
 60年代後半、日本のポピュラー音楽シーンは大きくふたつに分かれていた。ひとつは、ポップでキャッチーな要素を持つ、歌謡曲やグループサウンズに代表される商業的な成功が見込まれる音楽。そして、もうひとつは、政治的もしくは実験的な要素が強いフォークやロックの一部と、フリージャズ等に代表されるような商業的に成功するかどうかが見込めない音楽だ。しかし、現在(今のメジャーレコード会社は“売れる”見込みのある作品でなければリリースしない)とは違って、当時の音楽界は個性ある大きな才能を持ったミュージシャンが雨後のタケノコのように出てくる黎明期であったから、大手レコード会社も新しい才能の発掘に躍起になっていた。
 そんな中、深夜ラジオのDJらは自身の柔軟な耳と、リスナーである若者たちとのコミュニケーション力(今ならパソコンやケータイで簡単だが、当時はハガキとのような手間と時間のかかるツールしかなかった)を駆使して、メジャーであろうがインディーズであろうが、面白い(良い)音楽はどんどんオンエアしていった。大手レコード会社の社員も、深夜ラジオは必ずチェックしていたと思う。その証拠に、フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」(’67)やジャックスの「からっぽの世界」(’68)は、ともに深夜ラジオで注目を集めたシングル曲である。どちらも、インディーズ(自主制作)から発信され、しばらく経ってから大手レコード会社が再発(もしくは再録音)していることからも、僕の言っていることは理解してもらえるだろう。事情はよく分からないが、この2曲がどちらも最終的に東芝からリリースされているのは、この会社に鋭い社員もしくは優秀なブレインが存在したことは間違いないだろう。
 ジャックスの1stアルバムとなる本作『ジャックスの世界』に先立ってリリースされた「からっぽの世界」は、その歌詞に差別的表現があり、いつしか放送禁止になっていた。公の場でかかることはなくなったものの、その過激な音楽性もあって、熱心なファンは彼らを追い求めることになり、1年後の1969年に解散が決まる頃には、すでに彼らの名前は伝説になろうとしていた。
『ジャックスの世界』の世界観
 バンドとしてのジャックスは編成だけを見ると、フォークグループやグループサウンズの形態を取ってはいたものの、サウンド面ではサイケデリックロックのようでもあり、フリージャズの要素さえあった。そして、何よりも歌詞の表現が恐ろしいほどに病的で、危ない空気に満ちているのが、このグループの大きな特徴だ。
 いったい、彼らの音楽は、どのように培われたのだろうか。
 音楽性の面から見ると、少なくとも当時の日本で、彼らに似たグループはない。ただ、同じように天才的な存在で、実際に交流のあったフォーク・クルセダーズからは“音楽は形式ではなく、ロック精神が何よりも重要”だということを学んだはずである。余談になるが、フォークル解散時のライヴアルバム『フォークルさよならコンサート』(’69)では、ジャックスの「時計をとめて」「遠い海へ旅に出た私の恋人」の2曲(どちらも本作に収録)をカバーしている。
 音楽以外では、早川が60年代アングラ演劇(Wikipedia)の表現方法に影響を受けていることは間違いない。状況劇場や天井桟敷に見られる前衛手法をはじめ、ジメジメした日本的な感触など、かなり似通った部分が多いと僕は思う。
 彼らの音楽自体は、今で言う“オルタナティヴロック”(Wikipedia)に該当するのだろうが、そもそもオルタナティヴロックの概念自体が、ジャンル分けできない音楽に対して無理矢理設定したカテゴリーであり、もちろん当時はそんな考え方すら存在しなかったことは言うまでもない。結局、ジャックスの音楽がほかと比べて“あまりにも異色”であることから、甲斐よしひろ、遠藤ミチロウをはじめとした国内のパンクロッカーたちによって、70年代の終わりに再発掘されるまで、残念ながら埋もれたままとなったのである。
 現在のJロック界で、ジャックスのようなロックスピリッツを持ったグループといえば、神聖かまってちゃんやゆらゆら帝国あたりが挙げられるが、彼らもまたパンクロッカーと同様、ジャックスの精神性に影響を受けているのは間違いないだろう。






曲目リスト
A1 からっぽの世界 [Vacant World] 4:55

A2 ラブ・ジェネレーション [Love Generation] 3:34

A3 マリアンヌ [Marianne] 2:51

A4 われた鏡の中から [In The Broken Mirror] 3:20

A5 遠い海へ旅に出た私の恋人 [Love] 4:20


B1 時計をとめて [Stop The Clock] 4:12

B2 この道 [My Road] 2:18

B3 堕天使ロック [Rock For Fallin" Angel] 4:23

B4 いい娘だね [She"s Good Old Girl] 2:31

B5 花が咲いて [Flower] 5:53

B6 ジョーのロック [Joe"s Rock] 3:13





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